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MILANO -vol.2-

吉永塾長のニューヨークでの展示に続き、ミラノでの展示のディレクションを担当されている若狭氏と今回のミラノでの展示会場 ギャラリー ARTE GIAPPONEのオーナー、中田氏に今回の展示が企画された経緯から海外での日本の写真事情までお話を伺いました。
(文:影山 / 写真・田島麻衣子)




Q1.まず今回イタリアで展示することになった経緯を教えてください。
昨年、岡山の画廊、ギャラリーA Zoneで、ゴスロリの展覧会をした際、ミラノの画廊、アートジャポネの中田さんが来られて、ミラノでもゴスロリ展を開催したいと申し出てくださいました。ギャラリーA Zoneの本田さんのご推薦もあったと聞いています。吉永さんの作風を表すには、ゴスロリだけでなく暴走族も見せた方がということになり、第1部ゴスロリ、第2部暴走族という構成になりました。

Q2.ニューヨークのものと写真のセレクトが違うと伺いましたが、どのように写真セレクトされましたか?イタリアということで何か特別な意図はありましたか?
セレクトが違うというより、壁面積や展示方法の関係上、ニューヨークの展示より少ない作品しか見せることができないと思ったので、ニューヨークの観客に反応がよかったものを中心に選びました。

Q3.展示方法、写真の並べ方などで注意したことや見せたかったことは何かありますか?
初めての展示会場の場合は特に、実際並べてみないとわかりません。暗い壁面には明るい色のイメージを持ってくるとか、メインにしたい作品を一番目につく位置に飾るとか基本的なことは注意しますが、展覧会のイメージ、スペースと作品との関係の両方を考えて、全体のバランスをとることがとても大切だと思います。

Q4.ニューヨークの展示と比べて、イタリアでの展示に対しての印象は特にありますか? 
ニューヨークの場合は、アクリルの棚を作ってたくさん展示したので、エネルギッシュな街に合う迫力の展示になりましたが、ミラノでは、少なめの展示で、ファッションの街にふさわしい上品な雰囲気にできあがったと思います。

Q5.吉永さんの作品を長く扱っていらっしゃいますが、海外における反応、また若狭さん自身のお考えなどをお聞かせください。
今までの展示で感じたのは、ゴスロリには観客がみんなすぐに反応して、入りやすいようですが、暴走族はちょっとわかりにくいようで途中から解説文を付け加えてみたら、かなり反応がよくなりました。どちらの作品にしても、実際のプリントの素晴らしさに感動する人が多いと思いました。

Q6.イタリア展示の感想は?
イタリアでは遅ればせながら最近アニメや漫画を含めた日本ブームが始まったと聞きました。ゴスロリ展のオープニングには、アラーキーの個展を企画したキュレーターや、日本のアーティストに関する記事を書いたり展覧会企画もしているというライターが来て、今後ゴスロリの写真を取り上げた仕事をしたいということでした。イタリアでの今後の展開に期待しています。




Q1.今回イタリアで吉永さんの展示をやることになった経緯を教えてください。
Ny画商さんからのご紹介

Q2.古美術などを扱うことが多いギャラリーと伺ったのですが吉永さんの作品を展示、紹介したいと思ったいきさつはありますか?
古美術を扱う画廊ではありませんが伝統工芸を発表することは多いです。
近年、イタリアの若者の日本ブームもあり、日本の若者の姿を発表している吉永さんの作品を紹介したいと思いました。

Q3.展示をしてみての感想は?
大きい写真はインパクトが大きく、実物と印刷物ではこんなにも違うのかと感激しました。

Q4.暴走族の方も展示を終えられたところだと思いますが、そちらの感想は?
暴走族は男性客が多かったです。動きがあって美しい写真だと思いました。

Q5.イタリアにおける日本文化の現状。日本文化への関心の高まりなどについてお聞かせください。
去年がミラノにおける日本年でしたが、サムライ展しかり、伝統的なものだけが大きい展覧会があったので、もうすこしコンテポラリーの日本のアートや写真などが来るといいなと思いま
す。日本文化への高まりは食の文化(お寿司ブーム)を最初としてかなり浸透し始めていると思います。

更新日:2010年7月27日